「その問題の当事者ではない人には、意見を言ったり政策を議論したりする資格がないと言われた」
対応はこれだけでOK
理由や根拠が示されていない段階なら
あなた
もう少し確認する
その一言だけなら、引く必要はありません。あなたの立場と、意見の中身が正しいかどうかは別です。
まず確認
その立場ではないことと、意見の中身が間違っていることは別です。発言者の属性だけでは、意見の正しさはまだ判断できません。
相手の考えを理解することと、その意見や要求に同意することは別です。理由を確認して納得できなければ、受け入れないという判断もできます。意見が一致しないこと自体で、直ちに差別になるわけではありません。
返すなら
なぜこれでいい?
当事者の経験には特有の価値がありますが、社会全体に適用される制度や政策は当事者以外にも影響します。発言者の属性だけで意見を退けるのではなく、内容を検討する必要があります。
大切なのは、相手の属性ではなく、主張の内容と実際の扱いを分けて考えることです。話を聞いたうえで同意しない、という結論でも構いません。
それでも話すなら
こう返されたら
「当事者にしか分からない問題です」
あなた
「あなたには関係ないですよね?」
あなた
「まず当事者の声を聞くべきです」
あなた
詳しく考える
ロジック
当事者の参加は重要ですが、「当事者だけが意見を言える」という原則とは別です。
- 政策の影響を直接受ける当事者は、外部の人が見落としやすい問題を知っているため、意思決定への実質的な参加が重要です。
- 一方で、社会全体に適用される法律や制度は、当事者以外にも影響するため、公共的な議論から他者を排除する理由にはなりません。
- したがって、当事者の声を重視しつつ、意見の妥当性は発言者の属性ではなく内容でも評価する必要があります。
具体例
障害者政策なら障害当事者の参加は不可欠です。ただし、その予算配分や制度設計について納税者、医療者、行政など他の関係者も議論に参加できます。
確認するポイント
- OHCHRのガイドラインは、政策の影響を受ける人々の意味ある参加を重視しています。
- これは非当事者を排除することではなく、歴史的に排除されてきた当事者を意思決定に実質的に参加させるという考え方です。
根拠・出典
OHCHRGuidelines for States on the effective implementation of the right to participate in public affairs
影響を受ける人々、特に歴史的に排除されてきた集団の意味ある参加を政策形成に組み込むことを求めています。
元資料を見る ↗UN Committee on Economic, Social and Cultural Rights / OHCHRGeneral Comment No. 21: Right of everyone to take part in cultural life少数者などを、その人々に影響する法律や政策の設計・実施に参加させる重要性を示しています。
元資料を見る ↗