「当事者や、より不利益を受けている立場の人の意見を優先して結論を決めるべきだと言われた」
対応はこれだけでOK
理由や根拠が示されていない段階なら
あなた
もう少し確認する
当事者の経験を尊重することには意味がありますが、その一言だけで相手の結論まで受け入れる必要はありません。経験と結論を分けて考えれば十分です。
まず確認
当事者だからこそ分かる経験や情報はあります。ただし、経験を聞くことと、その人が示した政策・制度・判断まで自動的に正しいとすることは別です。
相手の考えを理解することと、その意見や要求に同意することは別です。理由を確認して納得できなければ、受け入れないという判断もできます。意見が一致しないこと自体で、直ちに差別になるわけではありません。
返すなら
なぜこれでいい?
当事者の経験を軽視せずに、経験からどの結論を導くかという別の判断を切り分けるためです。
大切なのは、相手の属性ではなく、主張の内容と実際の扱いを分けて考えることです。話を聞いたうえで同意しない、という結論でも構いません。
それでも話すなら
こう返されたら
「部外者より当事者の方が分かっています」
あなた
「まず弱い立場の声を聞くべきです」
あなた
「あなたにはその経験がないから分かりません」
あなた
詳しく考える
ロジック
当事者の経験は重要な証拠や視点になり得ますが、誰の結論を採用するかは根拠も含めて検討する必要があります。
- 当事者の証言は、外部から見えにくい不利益や制度上の問題を知る重要な情報源です。
- 複数の属性が重なることで異なる形の差別を経験するという交差性の考え方も、国際人権分野で用いられています。
- ただし、経験を理解することと、その経験から提案される具体的な結論を採用することは同じ判断ではありません。
具体例
同じ集団の当事者同士でも望む制度が異なることがあります。その場合、当事者かどうかだけではどちらの案を採用するか決められません。
確認するポイント
- OHCHRは交差性を、複数のアイデンティティや不平等が交差して固有の差別経験を生むことを理解する枠組みとして扱っています。
- この枠組みは経験を把握するためのものであり、特定の個人の政策的結論を自動的に正しいとするルールではありません。